会報誌「ともに」横浜だより

21.4.16 No.59

信愛塾での5年間を振りかえる信愛塾ボランティアスタッフ 藤井芳樹
 今年の4月から息子夫婦が職場復帰をする。それに伴い、孫二人が幼稚園と保育園にお世話になる。そこで、孫達の登降園の付き添いと親の帰宅までのお相手をすることになった。私のつれあいはまだ現役。つれあいが退職を迎えるまでの2年間は私が孫たちのお世話担当を引き受けることになる。
 ということで、2021年4月から2023年3月までの2年間、信愛塾の平日の放課後学習支援活動をお休みさせていただくことになりました。でも、息子夫婦の仕事がお休みの日(出勤のない土日祭日・夏休みなどの長期休業中など)の信愛塾の行事には積極的に参加させていただきたいと思います。是非、お仲間にお加えください。
 そんな折、こうして今までの5年間の活動を振り返る機会をいただきました。自分の2年後の新たなステップの助走としたいと思います。
 竹川先生の色々なご配慮のもと、火曜日の学習支援を担当することになって5年の月日が経ちました。その間、一番感じたことはスタッフとボランティアのチームワークの素晴らしさです。自分なりの判断ではありますがとてもレベルの高いチームだと思います。
 子ども達が来る前の信愛塾での数十分のおしゃべりはとても楽しくリラックスできる時間でした。普段のおしゃべりの中から学んだこともたくさんありました。また、学習支援中のボランテイア・スタッフはとても上手に褒めています。声の大小・笑顔・身振り・的確で印象的な褒め言葉などなど、各人が工夫していて時として聞き耳を立てている自分がいました。また特にミーティングで話し合っているわけでもないのに、自分で判断した信愛塾での役割分担ができているように感じました。褒める役・叱る役・叱らない役・話を聞く役・お母さん役(おばあちゃん役?)・お父さん役(おじいちゃん役?)など。
 出会った子ども達も個性豊かでした。家族や生活環境などの大人事情からくる重荷をひとり一人が背負っているにもかかわらず、たくましく・けなげに・純粋に一生懸命生きている「小さなサムライ(児童文化研究家 吉岡たすくより)」です。
 新一年生の男子1人女子2人の学習支援を担当する機会をいただいた事がありました。彼らが二年生になるまでの2年間を担当しました。今の時代の子ども達らしく男子1人だからと仲間外れにされたりなどなく、毎回三人仲良く私の前の席に陣取って学習が始まります。グループで学習支援をするとよきライバルとして相手を意識し高め合っているようにも感じました。自分の世界に入り込みたい人・学習よりもおしゃべりを楽しみたい人・常に自分がトップでいたい人、個性豊かに過ごせた2年間でした。信愛塾らしいのは、2年目の後半から自分で勉強したい机や支援者を選び始め、固定的な学習形態は自然解散していったということです。正に学校とはちがい信愛塾が子ども達の居場所となっている所以だと思います。
 信愛塾の多くの子ども達には家庭環境や言語環境に起因した課題があります。それ故に配慮すべき特性も見られます。場面緘黙・吃音・逃避(机にもぐる・部屋の隅にいる)・つっぱる(信愛塾にくるけど勉強はしない、手ぶらで来る、相手を攻撃する)・多動・暴力的・集中力欠如などです。
 そこで関わる大人達が気をつけなければならないことは、子ども自身に起因するのではなく環境に起因していることを承知するということです。何回教えてもわからない!教えたのにすぐ忘れてしまう!と言い放つのではなく、そうなる知識的背景・経験的背景・環境的背景を推測した対応をするべきではないでしょうか。例えば、母語にない発音やアクセント、母国とは違う生活習慣や文化、母国とは違う子育ての考え方、そんな中で育った子どもの性格特性などを配慮し理解した学習支援をしていくべきだと思っています。
 そして、そのような子どもとの関わり方を実践しているのが今の信愛塾だと思います。2年後に再び子ども達に出会った時、信愛塾の子ども達が益々元気いっぱいに明るく過ごしていることを楽しみに待ちたいと思います。