信愛塾文庫

信愛塾文庫 第5集「国際人権法を地域社会に生かす」

在日外国人250万人時代に入った今、外国人との共生は避けて通れません。この4月から明治学院大学国際関係学部に移られた阿部浩己先生の講演記録を信愛塾文庫第5集として出版しました。共生社会を築いていくためには信愛塾のような「現場」と学校・行政など関係機関との連携は極めて大切です。それと同時に国際人権法を人権保障の理論として活用していくことも求められています。人権を実現するための義務の担い手は誰で、市民の責務は何かを一緒に考えましょう。

[主な内容]
はじめに
1. 国際人権法〜脱暴力と平和
(1)国際人権条約〜「人間の経験が法をつくる」
(2)人権を守るための国際的仕組み
(3)国際人権法の理念
2. 国際人権法と日本国憲法
(1)相克
(2)日本国憲法の国際性
(3)「国際」と「地域」はどうつながるのか
3. 差別を撤廃する義務の担い手
(1)国際人権法を実現するのは国の義務〜国際立憲主義の視座
(2)公務就任、ヘイトスピーチ、朝鮮学校の処遇
(3)人権を実現する市民の責務、地方自治体の役割
4. 人間モデルの変革
(1)同一性の追求から多元性の追求へ
(2)地域社会の脱暴力化と平和

【質疑応答】
―資料編―
・自由権規約委員会 日本の第6回定期報告に関する最終見解
・人種差別撤廃委員会 日本の第7回・第8回・第9回定期報告に関する最終見解
おわりに

前神奈川大学法科大学院教授 阿部浩己[著]
A5サイズ/68ページ
500円